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​遺影写真館 とともに

 写真に出会った人生の終盤は遺影写真の専門家として撮りたいという小さな願いをいつの頃からか抱いてきました。前期高齢者の仲間入りをする今、その時機がどうやら無事来ているような気がします。​写真だけでなく、撮られる人と撮る人がひととき向き合い、語り合う中で、出会いを感じ、人生をふりかえり、聞き書きという形でその方ならではの言葉を残せたらとも思います。差し出がましいようですが、生まれて生かされ生きて来た道の足跡を記すささやかなお手伝いになればと願っております。昨夏見送った父の遺影に話しかけながら、生前には思いもよらなかった大事なやり取りを、今になって始めたのだと感じています。

2019年5月

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